中編『わが子はギフテッド?』動画リンダ・シルバーマン博士(The Gifted Development Center)のインタビュー

本日は、ギフテッド研究の巨匠と言っても過言ではない、Linda Kreger Silverman博士のインタビュー動画の和訳を複数回に分けて、お届けします。※和訳については、ご本人から直接許可をいただいています。


今回は中編として

  10:44~21:22までの部分を掲載します。

 

 ・ギフテッド児の検査の必要性について

 

 前編はこちらから(クリック)

 

実際のインタビュー動画はこちら↓
『Is my child gifted? interview with  Dr Linda Silverman』

 



10:44

MC 

あなた(Dr Linda Silverman)が情熱を注いでいることですが、検査をすることについて少々物議を醸していますね。

私はギフテッド児の親たちと話をしてきましたが、子ども自身にギフテッドであることを隠していたり、検査を受けさせることは、わが子をうぬぼれさせ他の誰よりも自分が優れていると思わせてしまうことになるだけだと感じている親たちがおられますね。

検査を受けることがどれくらい大事なことか、彼らに何がなされるべきかについてお話いただけますか?

 

私は、検査は絶対に必要だと感じています。自分がギフテッドなのだと知ってしまうと、その子どもはひどいうぬぼれ屋になってしまうだろうと考える親は、19世紀の迷信にとらわれてしまっているのでしょう。実際に、1893年に遡れば、もしも子どもにギフテッドだと告げればその子どもは精神に異常をきたすと信じられていました。実に大昔からのどうしても消えない迷信です。それは全く事実ではありません。

 

ギフテッドの人たちが幼児期から感じていることは他の人たちとは違います。あなたの息子さんや他のギフテッド児が生まれて初めて遊びのグループに入って他の子どもと関わった時、他の子どもたちは自分と同じような考え方をしないこと、自分とは同じようにものごとをできないことに気付きます。自分を他の子どもたちと比べることでうぬぼれたりはしません。

 

ギフテッド児の最初の反応はこうです。

「ぼくはいったい何がいけないんだ?」

「どうしてみんなとなじめないんだ?」

「どうしてこんなにみんなと違うんだ?」

「どうしてこんなに傷つきやすいんだ?」

「どうしてぼくは他のみんなより友達に対して忠誠心が強いんだ?」

「こんなにいろいろなことが気になってしかたがないのは、ぼくがどうかしているのだろうか?」

ギフテッド児たちはこのようなことを自問するのです。

 

そして、もしも親がこの子どものギフテッドネスから目を背けてしまったら・・・おわかりでしょう?うぬぼれ屋にならないように目を背けるなんて全くナンセンスなことです。19世紀のばかげた考え方です。

 

もし、子どもが周りの子どもたちと、自分が違うということを理解できるように手助けをせずに放っておいたとしたら、その子どもに自分には欠陥があると感じさせてしまうことになるでしょう。ギフテッド児であることを知らせないようにすることはこういう結果を招くのです。

 

世界中どこを探したって、1年生で本を上手に読める子と読めない子の区別がつかない子なんていません。そういうことを子どもたちに隠しておけると考えるのは、子どもたちの物事を見抜く力、洞察力を過小評価していると言えるでしょう。ギフテッド児は特にこの洞察力という領域に関して最も鋭い感覚を持っています。

 

13:56

さて、検査についてお話しましょう。

 

私はこう思っています。もしも子どもが4歳までしゃべらなかったとしたら、親はわが子に何が起きているのかを調べるために何らかの検査を受けさせなければという義務感を持つでしょう。もしも子どもが2歳半で本を読み始めたとしたら、その親にもどうして他の子どもたちが3歳や3歳半で本を読み始める前に、わが子は2歳半で読んでいるのかということを調べる義務があるのです。

 

それはその子をどう育てていくか、どの学校を見に行けば良いか、一生孤独な人生を送る代わりに友達を作る機会を持てるようにするために子どもにどんな楽しみを探してあげるべきなのか、それらのことに大きく関わってくるのです。

この子は飛び級入学するべきか?何か配慮するべきことはあるのか?これら全ての疑問に対する答えが検査を受けることでわかります。定型発達と比べて発達の遅い子どもには当然検査は必要です。そして標準よりも早く発達している子どもにも検査は絶対に必要なのです。

 

なぜギフテッドに検査が必要なのか、ここに衝撃的な例があります。これは私の友人5人に起こったことです。

 

15:33

もしもあなたが自動車事故や転落事故、ライム病や他の原因によって頭部を負傷した場合、そのケガの前の”脳を損傷する前のあなたの知的水準”がどうであったかを証明しなければなりません。もしも証明できない場合、保険会社はあなたにIQテストを受けさせ、こう言うでしょう。「あなたの知能は平均的でした。これがあなたの本来の数値でしょう。ですからあなたには10セントすら保険金はおりません。なんの損害も証明されることはありませんから。」

 

MC 

それは興味深いと同時に、私にとって皮肉なお話です。なぜかというと夫が軍隊にいた時ライム病に罹って一般的な学校のテストを受けたのです。ですが、あれはきっといつも平均のスコアしか出ないのだと思います。ライム病に罹る前の確かな証拠書類がなくて、その結果病後の身体的変化を証明するのに軍から何の助けも受けることができませんでした。とても興味深い例です。

 

あなたもご存じの通り、私個人の経験だけれど私の受けたIQテストは頭を悩ます必要のない簡単なものでした。

 

17:00

検査が最も有効に受けられる年齢に関しては、最適な年齢は6歳0か月です。さらに低い年齢の子どものための良い検査もありますが、(6歳以上の子ども用のものほど)良いものではありません。でもそういう検査もあるにはあります。親が幼い子どもに検査を受けさせる時は、大抵その子どもを何かのギフテッドプログラムに参加させようとしていて、そのために検査のスコアが必要だからです。

ですから、もし特に参加させたいプログラムがあるわけでなければ、私の意見を言えば、6歳0か月に近ければ近いほど良いと思います。

 

検査をするのに理想的な年齢は5歳から9歳の間です。それは5歳より小さい子どもの場合、検査を受ける準備ができていないために、本来の能力よりもずっと低い数値が出てしまうということがあるからです。

私たちは、2歳半とか3歳、4歳できちんと検査を受けられる子どもも見てきましたが、それと同じくらいの数のまだ検査を受ける準備ができていない子どもたちも見ています。その子どもの性格によるところが大きいのです。

 

ですからその子が近くに住む子どもだったとしたら、あなたの息子さんのようにね、5歳になっていない子どもに検査に取り組ませてみて、もしもまだ検査を受けられる状態でなければ、私たちは「ダメ、まだきちんと検査ができないわ。半年後にもう一度連れてきて。その時はできるかもしれないから。」と言います。私たちを訪ねてくる人たちの多くは州外や国外から来られますが、近くに住む家族に対してはノーと言えます。試してみたのは良いけれど今はまだできないと。

 

MC それはぜひ覚えておきたいですね。

 

5歳というのは検査をするのに大変適した年齢といえます。なぜならギフテッド児は5歳の時に6~7歳児のような思考になるので年長の子どもたちと同じように検査に答えることができるからです。検査そのものが少し6歳以上の子どもたちには高度にできているのですが。私たちは9歳より前に検査をする方が良いと考えています。理由はいくつかあります。

 

特に女児は自分の能力を隠して社会に適合するようになります。典型的なギフテッドの少女はたった8歳できれいにまつ毛を整えて検査を受けて「わからないわ。」なんて言うのです。彼女が答えを知っているのも答えるつもりがないのも分かるのだけれど。

ですからギフテッド児が自分の能力を隠すようになる前に検査を行いたいわけです。女児の場合、それは8歳よりも前かもしれません。

 

20:06

しかし大変聡明な子どもたちに関しては、2歳半で読むことができたとしたらその子どもはギフテッド児ではなく、たいていの場合ハイリー、エクセプショナリー、または、プロファウンドリー ギフテッド児でしょう。

知的障害の程度を段階で表すように、ギフテッドネスにも程度や段階があります。軽度、中度、高度、最高度という段階があり、それは、ギフテッドネスの程度についても同様に分布の両端で見られることなのです。  

 

2歳半の子どものIQが、145、150それ以上、とかなり高い可能性があります。そのような子どもに検査をする場合、測定範囲の上限が実際の能力よりも低すぎるということになります。たった6歳で最高点に届いてしまった子どもも複数います。つまり、9歳児には最高値が低すぎるのです。あなたの息子さんのような子どもには絶対に8歳までにテストを受けてほしいです。8歳ですらテストの最高値に届いてしまうかもしれませんから。

 

(中編はここまで、続きは後編へ…)